生産者と生活者をつなぎ、新しい関係を構築したい




生産者と生活者の信頼から生まれる新しい生活の創造に向けて。

 ご存知でしょうか。公的な農産物の認証は世界各国で定められています。日本では農林水産省が認定を行う「有機JAS認証」が日本の有機農業(欧米のオーガニック認定と同等基準)のほか、MOA自然農法文化事業団の「自然農法」があり、これらは厳しいレベルで農薬・肥料、除草剤や資材に対する制約や栽培記録簿作成義務があります。また、各県が独自に農薬や化学肥料の制限をかけた「特別栽培」や「エコファーム」認証があります。これらは生産者ではない第三者がその基準や規約を守っているかなどの検査が定期的に行われます。
 日本では有機JAS認証なく、有機栽培やオーガニックなどの言葉を使用することは基本的には法律違反になります。しかし、認定を必要とせず自身の信念で非常に難易度の高い農法を行っている生産者もたくさんいます。さらに昨今では、オリンピック選手への食材提供の条件としてG-GAP(グローバルギャップ)という認証や、加工の現場でのHACCP(ハサップ)の導入が法的に定められました(2021年6月施行)。それらの基準はすべて「食の安心・安全」のための規格です。

 現在、私たちは量販店で購入する多くの商品は誰がどう作って、どういう流通で、どんな加工をしたのかわかりません。だから表示や認定が必要なのです。  しかし、生産者は危険な農薬や化学肥料を使って育てた野菜を、友だちに食べてもらいたいと思うでしょうか?  私たちは友だちが一生懸命育てた野菜を「安全じゃない」と思うでしょうか? 信頼できる友人が作った生産物であれば、認証を気にする必要はないと思います。「作る」努力や思い・夢などを正直に伝え、私たちはそれを信じる、共感する。売る責任と買う責任を「正直」に結ぶ。それがオネストフードです。これから私たちが本当に必要なものは、生産者と生活者のお互いの信用と尊敬なのではないかと思います。

HONEST FOOD & DESIGNは有機生産者の継承と拡大を使命とする、一般社団法人自然食ねっとと、その活動をともに行う株式会社ナシカとの共同運営です。


一般社団法人自然食ねっとについて

 一般社団法人自然食ねっとは有機生産者(有機JAS認証、無農薬無化学肥料、自然栽培)を中心とした生産者のネットワークを中心に構成されています。  戦後、日本では化学合成された肥料と農薬による農産物の大量生産化が主流となり、有機農業を行う生産者は各地で孤立していく状況が続いていました。しかし現在、赤とんぼやミツバチの激減など自然環境が失われていくことへの危機感や食の安全を重視する意識が高まり、有機農業を支援する声が高まっています。しかし、虫や鳥の生息が可能な、農薬や化学肥料を使わない田畑の面積は全国でわずか0.4%に満たない状況が長年続いています。これはイタリアの15%と比較すると極めて低い割合です。(2016年農林水産省調べ。)

 有機農業には、各地域の自然生態系に即した各作物個別の栽培技術が求められます。しかし、全国に点在する自然農法や有機農業の生産者の多くは高齢となり、培われた貴重な技術と土壌が失われようとしています。偉大な先達たちの長年の功績をたたえ、その技術と圃場を後世に残していくことが緊急の課題だと私たちは捉えています。 私たちは、食の安全とふるさとの環境保全を願い、自然生態系が保持される永続可能な本物の農業と作物本来のおいしさを伝えていきたいと思っています。

 思いを同じくする生産者の方はもちろん、私たち生産者の活動を支えていただける医師・医療団体をはじめ、各種団体や生活者の方々の協力を仰ぎながら進めてまいりたいと思っております。

一般社団法人 自然食ねっと
代表理事 石綿 敏久